たまたま知ったのですが、こちらで『灘校パソコン研究部2012年度部誌』というのが公開されておりまして、そのなかに「にしき的フォントで巡るUnicode表探記」と題する記事がありました。
Unicodeが収めるさまざまな文字や記号を通覧する内容なのですが、題名が示すとおりその糸口として拙作フォントが取り上げられており、見ればなんだかずいぶんと細かなこだわりの部分にまで叮嚀に触れていただいていて畏れ入った次第です。
筆者のかたは高校生でいらっしゃるかとお見受けしますが、メインの記事である「書体の歴史」も欧文書体の変遷を概観するものとしてこれもまた青年客気に溢れた一篇にまとまっており、どうやら文字や書体の方面においてなかなか病膏肓に入っておいでのようで、おなじ文字好きとして同病相憐れむ……いやいや、もとい同気相求むる心持ちで拝読いたしました。






話は変わりまして、フォントを2つほど公開しました
「NKD01 7-segment Hematitic」(赤鉄鉱7セグメント) ならびに「NKD02 14-segment Hematitic」(赤鉄鉱14セグメント) と号しまして、7セグメントディスプレイ、および14セグメントディスプレイを摸したフォントです。ようするに俗に言うデジタル数字です。


「NKD01 7-segment Hematitic」は数字および基本的なラテン文字を、「NKD02 14-segment Hematitic」のほうはそれに加えてギリシア文字やキリル文字や多少の記号などをそれなりに収録しています。字形は独自のものです。
とはいえ、ご覧のとおり大文字はともかく小文字についてはいろいろと無理をしていたりするので、可読性を考えると小文字はせいぜい補助的に使うくらいがよろしいかと思います。


ところで7セグメントで表示しうるパターンの数というのは 2の7乗 = 128とおりであり、14セグメントの場合は 2の14乗 = 1万6384とおりになりますが、後者はさておいて前者は容易に列挙し尽くしうる数量なので、「NKD01 7-segment Hematitic」ではすべての表示パターンを私用領域に置いておきました。